設立の趣旨

平成23年8月の第4期科学技術基本計画でレギュラトリーサイエンスの定義が示されるなど、ライフサイエンスの領域において、レギュラトリーサイエンスの重要性が注目されています。同計画の中で「国はレギュラトリーサイエンスを充実、強化し、医薬品、医療機器の安全性、有効性、品質評価をはじめ、科学的合理性と社会的正当性に関する根拠に基づいた審査指針や基準策定等につなげる」として、特にレギュラトリーサイエンスを柱にした科学的合理性と社会的正当性のある判断に基づく製品開発を推進しています。

革新的な医療技術を実用化するためには、レギュラトリーサイエンスの理解が重要であり、産官学を含む開発関係者における議論を活性化する目的で、平成29年4月、レギュラトリーサイエンスのあり方研究会を設立しました。

革新的な医薬品・医療機器の開発においてオープンイノベーションが一般的になる中で、効果的な研究開発を進めるためには、医療イノベーションに従事する関係者間の相互理解を深めることが重要です。その認識に基づき、本研究会の役割について検討を重ねた結果、研究会名を“実践に基づく医療イノベーション研究会”に変更しました。今後は、レギュラトリーサイエンスに基づく研究開発の実践を促すとともに、医療イノベーションに関連する領域の課題に対し、議論のみならず実践に基づいて解決策を模索する、現場に根差した研究会として活動する所存です。

この研究会を通して、関係者のレギュラトリーサイエンスの理解を深め、レギュラトリーサイエンスを柱にした科学的合理性のある製品開発ができる環境整備を醸成したいと考えています。是非とも本研究会の活動の趣旨をご理解いただきますようお願い申し上げます。

実践に基づく医療イノベーション研究会
代表世話人 池田 浩治